ラストワンマイル配送とは?
ラストワンマイル配送とは、物流拠点から最終的にお客様へ荷物を届ける区間のことです。
たとえば、宅配便での荷物配達や、スーパーのネット注文品を各家庭に届ける小口配送がこれにあたります。
近年はECやネットスーパー、フードデリバリーの急成長により、このラストワンマイル配送を「細かく・早く・確実に」実行する重要性が一段と高まっています。
そのため、ラストワンマイル配送ドライバーの求人も拡大している状況です。
ラストワンマイルに最適な車両 | 軽バン
ラストワンマイル配送では、住宅街や商店街などを走ることが多いですが、そうした場所は狭い道や停車制限といった制約が多く、積載量が大きいながらもコンパクトさと小回り性能に優れる軽バンが使われています。
軽バンは、軽自動車規格の商用バンで、全長3.4m以内・全幅1.48m以内というコンパクトなサイズながら、最大積載量350kg前後、荷室長1.8〜2.0mほどの積載スペースを備えています。
また、軽バンは両側スライドドアや低い床高により、積み下ろしが素早く行えます。配送ルート上で何十回と乗り降りするラストワンマイル配送では、この作業効率が大きな差になります。
さらに燃費性能も高く、ガソリン・軽油のコストを抑えられる点も、日々の運行でメリットとなります。
クルマの手配方法と選択肢
ラストワンマイル配送の仕事を始める際、まず必要になるのが「配送車両の確保」です。
すでに軽バンを所有している場合は、そのまま持ち込んで稼働できます。
一方、車を持っていない場合は、勤務先や業務委託元が車両を用意し、ドライバー(社員や業務委託先)に貸し出すケースが一般的です。
この場合、ドライバーは月額のレンタル料やリース料を支払い、その車を業務に使用します。
軽バン導入方法 | 新車・中古車購入の価格帯(目安)
軽バンの新車は、乗り出し価格で、概ね130〜150万円が目安です。
一方で、軽バンの中古車は乗用車と違ってそもそも配送業務で使う前提の車両であるため、中古車市場では走行距離が長く状態があまり良くない車の割合が高い傾向にあります。
購入時の整備費用や、その後の故障リスクを考えると、新車か、状態の良い中古車を選んだほうが安心して長く乗れます。長い目で見れば、そのほうが結果的に得になることも多いです。
そのため、導入時は新車か状態の良い中古車を選ぶのがおすすめです。
新車は安心感があり長く乗れますが、納期が2か月程度かかることもあるため、すぐに車が必要な場合は状態の良い中古車を選ぶほうが現実的です。
軽バン導入の負担を軽減するカーリースという選択肢
軽バンはラストワンマイル配送に理想的な車両ですが、購入するとなると車両代・登録費用・保険料・税金など、まとまった初期費用がかかります。
さらに、車検やメンテナンスといった運行後の維持管理にも手間とコストが発生します。
こうした初期費用や維持管理の負担を軽減する方法のひとつがカーリースです。
月額料金に車両代、税金、メンテナンス費用をまとめられるため、初期費用を抑えて早期に業務を始めやすく、安定した運行を続けられます。
また、カーリース車両は黒ナンバーでの登録も可能で、営業用として問題なく使用できます(ただし運輸支局への届け出は原則本人で行う必要があります)。
軽バンの人気車種3選
| 車種 | 特徴 | 向いている荷物・現場 |
| スズキ エブリイ | 室内高が取りやすく“高さ積み”が得意。約1.9m級の荷室長と高めの室内高で、段ボールを縦置きで安定させやすい。 | 段ボール主体/箱物を上下に積み重ねる現場。高さを活かして1便あたりの箱数を増やしたいとき。 |
| ダイハツ ハイゼットカーゴ | 床面が四角く使いやすく、荷室幅に余裕。商用特化の床・パネル強化設定で擦れ・凹みに強い。 | ケース・通い箱・什器など“面で置く”荷物。台車運用が多く、毎日の摩耗に強さが欲しい現場。 |
| ホンダ N-VAN | 助手席側センターピラーレスの超大開口+助手席格納で最長約2.63m対応。FF由来のより低床で横からの積み下ろしが速い。 | 駐車スペースがタイト/路駐時間を短くしたいルート。横持ちが多い現場、長尺物を時々扱う案件。 |
※最大積載量はいずれも軽貨物規格(概ね350kg)。実数はグレード・駆動方式で異なる場合があります。
軽バン3車種 主要数値比較(代表グレード・2名乗車時の目安)
| スズキ エブリイ | ダイハツ ハイゼットカーゴ | ホンダ N-VAN | |
|---|---|---|---|
| 荷室長*1 | 1,910mm(PAリミテッド・PA) 1,820mm(JOINターボ・JOIN・PC) | 1,915mm(下記2グレード以外) 1,820mm(クルーズターボ・クルーズ) | 1,510mm |
| 助手席前倒し時座面長 | 2,640mm | 2,650mm | 2,635mm |
| 荷室幅*2 | 1,385mm | 1,410mm | 1,390mm |
| 荷室高 | 1,240mm | 1,250mm | 1.370mm |
| サイド開口 | 両側スライド(電動設定あり) | 両側スライド(電動設定あり) | 助手席側センターピラーレス開口(幅1,580mm) |
| 最小回転半径 | 約4.1m | 約4.2m | 約4.6m(4WD 約4.7m) |
*1=2名乗車時。 *2=4名乗車時。 ※2025年8月時点 メーカーサイト情報
どれを選ぶ?
段ボール主体で“高さ積み”も稼ぎたい → スズキ エブリイバン
室内高が取りやすく、荷室長も十分。段ボールを縦方向に積み上げやすく、1便あたりの箱数を増やしやすい。
ケース類を並べて載せる/毎日の摩耗に強い床が欲しい → ダイハツ ハイゼットカーゴ
床面を四角く広く使え、荷室幅に余裕。商用特化の床・パネル強化設定を選べるため、傷みにくく長く使いやすい。
狭い場所で横から素早く積みたい/時々長尺も運ぶ → ホンダ N-VAN
助手席側センターピラーレスの大開口で横アクセスが速い。助手席格納で約2.63mまで対応し、タイトな路上でも作業導線を短縮できる。
まとめ
軽バンは、小回りの利くサイズと積載性から、配送や業務用として非常に使い勝手の良い車です。本記事では、導入時の選択肢として「状態の良い中古車」または「新車」を推奨し、それぞれの特性と選び方のポイントを整理しました。さらに、購入と比べて初期費用を抑えやすく、維持管理も一本化できるカーリースの利点についても触れました。導入の際は、業務内容や荷物の特性に合った車種を選び、調達方法・費用計画・黒ナンバー取得までを計画的に進めることが、長期的な運用の成功につながります。
なかでも、法人や個人事業主の方におすすめできるのがオリックス自動車の法人向けカーリースです。オリックスは全国に提携整備工場と販売ネットワークを持ち、車種の選択肢が豊富で、軽バンの新車・中古車いずれもリース対応が可能です。また、月額定額に車両代・税金・車検・メンテナンス費用が含まれ、突発的な出費を抑えながら運用できます。配送業務など日々の稼働が多い軽バンにとって、メンテナンス管理や車両入れ替えのスムーズさは大きなメリットとなります。
購入と比較して負担を軽く、運用の自由度を高めたい方は、以下のリンクから詳細をご確認ください。

